仮想通貨投資がギャンブルではない理由をまとめてみた

2018年1月23日公開

連日テレビを騒がせている仮想通貨の値動き。

急激な値上がりをしたかと思えば、ほどなく地を這うような値段をつけたり、ミスターマーケットはとても感情の起伏が大きいです。

そのため仮想通貨はギャンブルだと誤認識されていることが多く、せっかくのイノベーションを阻害してしまいかねないと危惧しています。

 

私はとあるIT系企業に勤めていますが、もっとも仮想通貨に近いはずのネット界隈のビジネスパーソンでさえ、仮想通貨や仮想通貨投資に対する正しい認識を持っている人は極めて少ないのが現状です。

 

そこで本稿では、「仮想通貨投資がギャンブルではない」というテーマに絞って私の考えをまとめました。

ご参考にしていただければ幸いです。

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仮想通貨投資はギャンブルではない

ビットコインはギャンブルではありません。

といっても、メディアの論調とくらべて違和感を感じるかもしれません。

まずはギャンブルの定義を書いておきましょう。

  1. 胴元はいないが参加者の間でのゼロサムゲームである
  2. 胴元への支払いが必要なため、インプット(投入額)100に対してアウトプットの期待値が100を下回る
  3. 成果がほぼ運で左右される

どれかひとつでも当てはまればギャンブルだといえるでしょう。

 

では仮想通貨はどうでしょうか?

まず大前提として、仮想通貨は誕生したばかりのプロダクトです。

大枠の仕組みができつつあるものの、エンジニアリングも法整備もまだまだこれからで、完成まではしばらく遠く、市民が広く使える水準での実用化には時間がかかる段階です。

仮想通貨取引をこれから始めるのはもう遅いでしょうか?という相談をよく受けますが、まだ始まってすらないのです。

 

そうした前提で1〜3をみてみましょう。

ギャンブルの条件1:胴元はいないが参加者の間でのゼロサムゲームである

まず1ですが、ビットコインはまだまだ実証段階であったり、実用化していたとしてもごく一部の人たちだけが使っている段階です。

逆に言うと、これからもっとたくさんの人がビットコインを利用する社会が訪れます。

仮に需要が今後も伸びている場合、ゼロサムゲームではなく、参加者みんなが経済的便益を享受することになります。

そして、ビットコインがまさにそうなのです。

(ただし十分に広く認知され、使われるようになった世界では話は別です)

ギャンブルの条件2:インプット(投入額)100に対してアウトプットの期待値が100を下回る

次に2ですが、確かにビットコイン取引は取引所を介して行われるため、取引手数料を支払う必要があります。

しかしビットコイン取引における取引手数料は株式投資やFX投資に比べて微々たるものなので、1の経済的便益に比べたら圧倒的に低いのです。

つまり期待値はプラス、ということです。

ギャンブルの条件3:成果がほぼ運で左右される

そして3ですが、株式投資やFXと同じく、運では決まりません。

確かに何の知識も知見なく盲目的に取引に手を出すと半丁博打になるでしょう。

しかしビットコインの技術的理解や、仮想通貨にまつわる世界の趨勢、投資家心理などをしっかり理解することで、運ではない運用が可能なのです。

 

私は「運の余地がまったくない」とは言っていません。

ただ、仮想通貨投資は宝くじのようにどんなに努力してもその意味がなく、運でしか決定されないものとは根本的に違う、ということです。

最後に

仮想通貨投資がギャンブルではない理由について3つの軸で説明してきましたが、いかがだったでしょうか?

 

私の理解では仮想通貨はまだまだギャンブルなどではなく、むしろ有望な技術的プロダクトへの投資という風に考えています。

ただし未来永劫それが続くわけではなく、あるタイミングでギャンブルとなることはありえます。

本稿でいうところの「条件1:参加者の間でゼロサムゲームである」です。

 

今は市場参加者が増えて仮想通貨市場が大きくなる段階なので期待値はプラスですが、いずれFXと同じように誰かの利益は誰かの損失の上に成り立つような平衡にたどり着きます。

それが3年後なのか5年後なのか、あるいは10年経ってもそこにはたどり着かないのかはわかりません。

 

ですが確信を持って言えることがあります。

それは、仮想通貨市場は今後もしばらくバブル(とメディアが呼びたがるちょっとした過熱)とその調整過程を経て、大局的には右肩上がりに市場が伸びていき、その伸びの分だけみんな儲かる、ということです。

 

仮想通貨がギャブルではないと私は考えますが、みなさんのお考えはいかがでしょうか?